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「攻殻機動隊S.A.C.」第十五話 機械たちの時間」

タチコマ達は、公安9課のリーダー草薙素子が近頃の自分達に不満を抱いていることを感じ取る。

自分達はラボ送り(研究所に検査に出されること)にされ、記憶を消されたり、最悪の場合廃棄処分にされてしまうのではないか? とはいえ、自分達には死という観念はないのだから、廃棄処分にされるとはどういうことを意味するのだろうか? タチコマ達は議論をしながら考える。

素子は、自分達が「個性」を獲得してしまっていることに不満を持っているのだ。情報を並列化して共有しているので、本来ならば個体同士で差異は生まれないはずである。しかし、リーダー的存在のタチコマ、「アルジャーノンに花束を」を読むタチコマ、「バトー専用機」であるタチコマなどと、タチコマ達の間には個性が生まれ始めていたのだった。

自分達の人工知能が成長しすぎて、人間らしい反応をしてしまっているのも良くないはずだ。ならば、もっと機械らしく振るまって、自分達に不具合(人間らしすぎるという不具合)がないことを素子にアピールしようと、彼らは「ロボットらしく」しゃべり始める。

このように議論し考えるタチコマを、素子はずっと監視していた。生と死に興味を持ち始め、自立した自我を持ちつつあるタチコマは、兵器としては欠陥品である。タチコマ達は結局、ラボ送りにされてしまう。

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