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【TinyObjシステム】

「例えば私がラーメンを食べたいとします。」そう言って、デモンストレーターの方は、無線通信デバイスBuoy(ビュオイ)にデータを入力し始めた。Buoyはちょうど二つ折りの携帯くらいのサイズで、顔がついた長方形のデバイスである。その時はタッチパネル式の画面につながっており、その画面にはそばとラーメンが選択肢として表示されていた。ラーメンを選択して、Buoyのデータ入力は完了だ。画面との接続をはずし、少し離れたところに置かれている2つのBuoyに近づけていく。一方はそば屋、もう一方はラーメン屋の店頭にあるBuoyとして想定されている。すると、ユーザーとラーメン屋のBuoyが共に両目を点滅させ始めた。目標発見の合図だ。

このようにBuoyは事前にデータを入力しておくことで、10〜20m以内にある他のBuoyと通信し、情報を発信・受信することができる。発見した情報の詳細(例えば味噌ラーメン、800円などといったもの)は、携帯などの端末に接続することで見られる。Buoyを利用できるのはレストラン探しに限らない。友達探し、イベント情報の収集、中古品の広告など様々なことに利用できる。

また、入力データそのものだけでなく、カテゴリ内で比較的近いものに対しても反応し、融通も利くのだ。例えば、今回の実験において同じヌードルであるそば屋に近づいたbuoyは片目を点滅させ、ウインクしてきた。

しかし、実用化にはまだ障壁が立ちふさがっている。一番の問題はバッテリーの持続時間だ。Buoyでは、低消費電力と高速の情報発見のため、データをそのままの形ではなく、短縮した形に置換している。だがそれでも、作るのに3日間かかるバッテリーが、何も反応しないままで4時間しかもたない。このような問題が解決されれば、人がすれ違うだけで情報交換し合う未来は近いかもしれない。

文責:戸松あかり

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