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NHKスペシャル補遺

NHKスペシャル「サイボーグ技術が人類を変える」に関係するページへのリンクを解説付きで公開しています。

この番組に関連して、NHKのBSチャンネル、ハイビジョンチャンネルでフォローアップ番組が作られています。これから情報量をどんどんふやしていきたいと思います。具体的には、リンク集を充実させるだけでなく、各取材先についての記事の配信をはじめとして、番組内に収まりきらなかった技術や問題についても精力的に紹介していきます。ご意見、情報などありましたら、メールでお願いします。

なお、このページがここまでの内容を持つに至ったのは、ひとえにNHK放送局番組部ディレクター岡田朋敏氏のご助力の賜物です。この場を借りて御礼申し上げます。

番組の章立てに乗せて

  • 1章 脳の信号を利用するサイボーグ技術
  • 2章 脳は機械に合わせて進化する
  • 3章 脳が機械で調整される
  • 4章 脳が全ての機械と直結した

番組の解説

立花隆がNHKスペシャル「サイボーグ技術が人類を変える」を作りながら考えたこと、作ってから考えたことを記した文章から、関係するウェブページへ行けるようになっています。なお、解説文中で言及されているリンクの一覧もあります。

(1) 番組製作中、そして製作後に思ったこと

この番組ほど、作りながら、そして作り終わってからも、さまざまのことを考えさせられた番組もなかなかない。まずは、作りながら考えたことを順を追って記しておく。

企画がもちあがったのは今年五月。六月から取材に入り、二カ月余かけてアメリカを二周して、多数の研究拠点を取材した。カナダ、イギリス、中国も取材した。

(2) サリバンさんのロボット・アーム

「考えただけで、その通りにロボット・アームが動くのはなぜか」という点について解説しておく。

まず、「考えただけで我々の手足がその通り動くのはなぜか」を考えてみる。それは、脳の運動野から、運動指令が発され、それが「脳→脊髄→身体各部の末梢神経へ」と伝わり、神経の末端が各部の筋細胞に接続され、筋肉を指令通り伸縮させるからである。

この指令をどこかで盗み取り、筋肉の代わりに、筋肉の働きをしてくれるロボット・アームのモーターにつなぐことができれば、ロボット・アームは動くわけだ。

(3) 人工眼:イエンス・ナウマン

あの番組の各インタビュー場面は、いずれも相当の時間をかけて行われたが、番組で使ったのは、ごく短い断片的部分だけである。テレビ番組は時間枠にしばられるから、どうしてもそうなる。取材しても伝えきれなかった情報のほうがはるかに多いのである。

人工眼のイエンス・ナウマンさんを例にとって、その一端を説明しよう。

番組の舞台裏

NHKスペシャルの制作に携わったスタッフに、立花ゼミ生がインタビューしました。NHKスタッフたちは何を考え、そして何を見る人に伝えたくてあの番組をつくったのか。彼らが番組に込めた「伝えたい」という想いをぜひ感じてください。

取材にご協力くださったのは、NHKの藤木達弘プロデューサー/岡田朋敏ディレクター/近江真子ディレクターです。ありがとうございました。

第1回

  1. NHKに入社した理由
  2. 大学時代に学んだことで役立ったことは?
  3. 理系と文系の差はあまりない

第2回

  1. 番組をつくったきっかけ
  2. 情報収集の方法
  3. 立花隆しか、いなかった

第3回

  1. サイボーグ技術のマイナス面
  2. 「火星の風を感じたい」
  3. 番組をつくった感想

第4回

  1. 日本とアメリカの違い
  2. 日本では議論がされていない
  3. DARPAについて

第5回

  1. いまどきの学生とテレビ
  2. 若いときは本を読もう

追加記事の一覧

NHKスペシャル放映後、追って増やした記事の一覧です。番組には出なかった取材の模様など、盛り沢山です。

DBS(脳深部刺激療法)

臓器のなかでも最も複雑な臓器である人間の脳。いま、この脳に電極を埋め込むDBS(Deep Brain Stimulation=脳深部刺激療法)という画期的な治療法が、パーキンソン病をはじめとする、難病に苦しむ多くの患者に希望を与えています。NHKスペシャルの中でもこの治療法が取り上げられ、視聴者から大きな反響を呼びました。

DBSの可能性と危険性

今回、番組にも登場したDBSの世界的権威である日本大学医学部の片山容一教授(脳神経外科)に、あらためて「DBSによる脳治療の可能性と危険性」について伺いました。

容認派の医師に聞く

番組にも登場したDBSの世界的権威であるクリーブランドクリニックのリザイ医師に話を伺いました。

症状が緩和した患者に聞く

NHKスペシャルで取材されていた、脳深部刺激(DBS)療法によってアルツハイマー病を緩和できたロナルド・リトルさんと立花隆の対談記録です。

神経科学の倫理

精神倫理が専門のスタンフォード大学 ハンク・グリーリー教授と立花隆が対談したときの記録です。

ロボットハンドと脳

東京大学工学部精密機械科 横井研究室で立花隆が取材した記事を公開しています。

ニコレリス教授に聞く

NHKプレミアム10「立花隆が探る サイボーグの衝撃」の中で「地球にいながら火星の表面を感じたい」という印象的な言葉を残したニコレリス教授に話を伺いました。

ドナヒュー氏に聞く

脊髄の第三頚椎を損傷し、首から下が動かなくなってしまったマシュー・ネーゲルさん。しかし彼は自分の脳とコンピュータを結ぶことで外部とのつながりを取り戻します。そのマシューさんの担当医であるドナヒュー氏を立花隆が取材しました。

追加番組の一覧

番組名 内容 放送日
BSドキュメンタリー シリーズ
「立花隆が探る“サイボーグ医療の時代”」
第一回 人体と機械の融合 さまざまなサイボーグ技術が生まれるに至った経緯を、研究者たちへのインタビューなどを通じて伝える。技術開発が中心。 05/12/03(土)22:10〜23:00
06/01/05(木)20:10〜21:00
いずれも衛星第一
第二回 脳をどこまで変えるのか サイボーグ技術による、機械と脳との結びつきをどう考えるか。研究者たちへの、立花さんの徹底インタビューの様子を送る。 05/12/10(土)22:10〜23:00
06/01/06(金)20:10〜21:00
いずれも衛星第一
ハイビジョン特集 立花隆が語る “サイボーグ”の時代 BSドキュメンタリー2本まとめて放送。 06/01/19(木)20:00〜21:50
衛星ハイビジョン
NHKスペシャル
「サイボーグ革命 ロボットと人間の融合」
ロボット技術とサイボーグ技術。人間が操作できるロボット技術として、「考えることで動かせる」サイボーグ技術は、究極のヒューマンインターフェース技術と言うことができる。ロボット技術はどこへ向かい、人間はどこへ行くのか。その最前線と未来を伝える。健常者がチップを埋めこみ、人類初の「サイボーグ」になったというケビン・ウォーウィック教授のサイボーグ実験など、未来の文明論も登場する。 2006年1月18日(水)20:00〜21:50
衛星ハイビジョン
2006年1月21日(土)21:00〜22:50
衛星第二
NHKプレミアム10
「立花隆が探るサイボーグの衝撃」
様々な研究が急速に進む今、最も注目を集めている分野の一つ脳科学。
今、神経と機械装置の間で電気信号をやりとりする技術・“神経インターフェース”が現実のものとなり始めている。
その技術は、長年SFで語られた「サイボーグ」をある意味で現実のものとする技術でもある。
評論家の立花隆さんが各界の有識者と徹底討論。
文化・心理・科学とさまざまな側面から人間と科学、文明の今と未来についてお伝えする。
  • 出演者
    • 川人光男さん(ATR脳情報研究所所長)
    • 押井守さん(映画監督)
    • 河合隼雄さん(心理学者・文化庁長官)
06/04/24日(月)22:00〜23:29
NHK総合

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