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虫の宇宙は、人間の宇宙とは一線を画する。
虫は、何を考えているのか。さっぱり分からない。

しかしこのわけの分からない宇宙に足を踏み入れるということ、まさにそれこそが虫研究の醍醐味なのだ。虫研究はいうなれば、異次元探検である。こんなに魅力的な研究はそうそうない。

一説によれば、昆虫は世界に3千万種存在するという。これではどんなにがんばったってすべての虫を捕まえることなんてできやしない。何が採れるか、虫捕りには予測できない楽しさがある。

ある生物学者は、自分の虫好きを「多様性への欲情」と表現していた。また、京都大学名誉教授である岡田節人氏も、『生物学の旅−始まりは昆虫採集!−』(新潮社)の中で、「生きものが多様かつ多彩であることを人間が見出したとき、好奇心はいや増し、喜びも増大するのだ」と述べている。

私も、生物の多様性に魅了された一人である。小学生のときは週に一度は双眼鏡片手に山や川に出かけ、野鳥観察や虫集め(昆虫採集というほどではないが)に熱中した。家に帰れば、庭のえさ台にみかんやらオレンジやらを置いてシジュウカラやメジロを眺めていた。集めた虫は実験材料にした。2階から蟻を落としたり、蝶の羽をむしってみたり、土を掘って蟻地獄をつくったり。

私は一時だんご虫が好きで、毎日大量に集めては家に持ち帰っていたのだが、大抵は親にばれてしまい、家の玄関で捨てさせられた悲しい思い出がある(その後、それが一方では便所虫と呼ばれているのを知り、なんとなく気持ちが冷めてしまったのだが)。 虫も鳥も、限りなく種類がある。「えっ!こんなところに!?」というところでふと珍種が見つかったり、同じだと思っていたものが実は違う模様をしていたり。
その発見がものすごく楽しいのだ。

この前、こんな話を聞いた。タイワンカブトムシの話だ。タイワンカブトムシは牛の糞の中で生活しているのだが、自分を雑菌から守るために何かしているに違いないと考えた研究者がいた。調べた結果、超抗菌物質をだしていることがわかった。

また、東工大では、クモをモデルにしたロボットが作られている。動きがリアル過ぎて気持ち悪いと感じられる方もいるかもしれないが、這いつくばるように動くので地雷撤去に使えるのだという。
どこからどんな発想が生まれるか、わかんないものだとつくづく実感した。

虫は、半端でなく面白い。

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文責:野村 直子

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