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この技術の応用

浅島教授に質問してみた。「この研究が進めばいつの日か、すべての臓器を人の手で作り出して、それらを組み合わせて一つの個体…動物、ゆくゆくはヒト…を誕生させることはできるようになるでしょうか?」

「理論的にはできるでしょう。でも、特にヒトでは、原理がわかったからと言ってそれをやろうと私は思いません。クローン技術の開発以来、私たちの研究も医療分野への貢献など、応用面が注目されるようになってきていますが、この研究室の原点は『しくみが知りたい』というメカニズム探究なのです。」

物理学分野における核兵器を例に挙げながらそう話してくださった教授の言葉に、率直に言えば、安心した。今までわからなかったことが明らかになることは本当に面白く、その手助けをしてくれる科学技術は素晴らしい。しかし、「できる」とわかったら何でも実行してしまう、そのような姿勢は、今日の科学界ではあまりに危険であるように私も思う。

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文責:徳田 周子

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