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ゴースト

「攻殻機動隊」シリーズに登場する言葉。

人体の機械化が進んだ近未来の世界で、「人間を人間たらしめているもの」として扱われているもののこと。「機械が心を持つようになった」という表現をするときの、「心」に似た概念であるといえる。

例えば、ある人が事故にあって片足を失い、義足を使うようになったからといって、その人が別の人に変わってしまったと言われることはないだろう。ならば、ある人が脳に電子部品を導入し(電脳化)、体中のあらゆるパーツを人工のものに変えたとしても(義体化)、やはりその人はその人であり続けるはずである。そうしてある人にとって換えの利く部分を除いて考えていくと、最終的にその人にとって換えの利かない部分、即ちゴーストというものの存在にぶつかるのではないか。

義体化率の高い人間と完全なサイボーグとの差異は、ゴーストのあるなしで区別されている。義体化率の高い人間であっても、脳の一部は生身であると描写されていることから、ゴーストが脳内に物質的に存在していると捉えればわかりやすいが、「意識はどこにあるのか?」という問いと同様、そう簡単に答えは出せない。実際、原作コミックではゴーストの実態がなにかということについては言及されていない。対談中でも触れられていたように、自由な解釈が許されている。

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