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「攻殻機動隊」シリーズ

人々の電脳化や義体化が進み、サイボーグと人間の境界があいまいになりつつある近未来世界の日本を舞台にしたSF作品。ストーリーは、最先端の科学技術を駆使する対テロ武装組織集団「公安9課」を中心に展開する。対談で登場したバトー、トグサ、素子はこの公安9課のメンバー。

士郎正宗の原作コミック「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」(1991)の独特の世界観、緻密な設定や描写には、国内外を問わずファンが多い。

押井守監督による映画版「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」(1995)も、映画「マトリックス」の監督ウォシャウスキー兄弟への影響や、アメリカのビルボード誌でのビデオの週間売り上げ一位記録など、海外でのエピソードが有名である。2004年にはその続編「イノセンス」が公開され、話題になった。

神山健治監督によるテレビシリーズは、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(S.A.C.)(2002)と「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」(2004)の2シリーズがこれまで放映されており、どちらも高い人気を得ている。対談者の櫻井圭記氏は、これら2つの作品の他、2006年9月公開のシリーズ最新作「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society」の脚本にも携わっており、対談ではその最新作についての話題もあった。

>「攻殻機動隊 S.A.C.」第三話 ささやかな反乱

>「攻殻機動隊 S.A.C.」第十五話 機械たちの時間

>タチコマ

>ゴースト

義体化

「攻殻機動隊」シリーズに登場する言葉。

生身の体の部位の代用として機械でできたパーツを導入すること。「サイボーグ化」と似た意味。近未来の世界では手足が「義手」や「義足」に代わられるだけでなく、体中が「義体」に代替されうるようになっているという設定で、「攻殻機動隊」の主役である公安9課のメンバーのほとんどは運動能力の向上などのために生身の肉体よりも機能的である義体を体のさまざまな部位に導入している。

「全身義体」とは、元々は生身である人間が神経系の一部を除いて義体化した状態をさす。「義体化率が高い」とは、生身の肉体である部分の割合が少なく、体の多くの部分が義体に代替されているということ。

義体化率が高いかどうかは見た目にはほとんどわからないように描かれる。映画「イノセンス」のシーンで、検死官ハラウェイの目の部分がフタのように開いたときに、初めて彼女の義体化率が高かったことがわかる、というように、人とサイボーグの区別はほとんどついていない時代であるというのが、「攻殻機動隊」の世界観の特徴でもある。

電脳化

義体化と同様、「攻殻機動隊」シリーズに登場する言葉。

脳に電子部品を埋め込むことで、脳と外部との接続を可能にすること。脳がコンピュータやネットワークと直接つながることができるため、個人がリアルタイムでさまざまな情報を手に入れることができる。肉体が行動する実世界と情報が渦巻くネット世界が分離したような状態になっているという設定から、作品中では、意識がさまようネット上の世界もしばしば擬人化されて描写される。

脳がネットワークにつながれている状態では、脳がコンピュータと同じようにハッキングを受けることもあり、人が操り人形のように操られてしまうこともある。

公安9課は、武装による肉弾戦だけでなく、ウィルスの注入や防壁の破壊などのネット上で繰り広げられる「電脳戦」も戦う。

また、「攻殻機動隊2nd GIG」に登場する「ハブ電脳」とは、ネットワークの世界には元々存在しないはずの「中枢」「指導的立場」として働いている、 ネットワーク上で孤立した多くの意思の方向性を定義づけてある種の共同体を築き上げるあるホストの電脳のことである。

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