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家先生の講演内容
ページ先頭へ↑家 正則 国立天文台教授・東京大学 |
すばる望遠鏡(担当:野村)
ページ先頭へ↑すばるがとらえた美しい天体
ページ先頭へ↑ここに画像が入る予定。
すばるを超える次世代望遠鏡
ページ先頭へ↑すばる望遠鏡によって、ダークマターや極赤銀河など、宇宙の謎に迫る様々な現象が見えてきた。
今、ALMAといわれる巨大望遠鏡が計画中だ。これは、日本・北米・欧州の合同プロジェクトである。もはや天文学において国境の壁はどこにも見当たらない。ALMAとは、Atacama Large Millimeter/submillimeter Array (アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)の略である。
ALMA計画は、80台の電波望遠鏡を14kmの範囲に配置し、それらを干渉計方式で組み合わせ、ひとつの巨大な電波望遠鏡を作る計画だ。ALMAの集光力は、直径100mのアンテナに匹敵し、解像度は、直径14kmの電波望遠鏡に匹敵する。これは、すばる望遠鏡・ハッブル宇宙望遠鏡の10倍の解像力である。大阪にある一円玉が東京から見えるほどだという。
ALMAは、電波の中で最も波長が短く、最高の周波数帯であるミリ波・サブミリ波をとらえる。天体の温度が低いほど、その天体が発する電波の波長は長くなる。すばるがとらえられるのは、波長0.001mm前後の可視光線、赤外線だが、ALMAは、波長0.3mmから 10mmまでのサブミリ波・ミリ波をとらえ、今まで見えてこなかった低い温度の天体の姿を明らかにする。
可視光にミリ波を加えた、野辺山宇宙電波観測所でとらえられた画像を見ると、可視光では、こんなに多くの情報が見えていなかったのか、と逆に驚くほどだ。
1000億かかるというALMAだが、ALMAが見せてくれるであろう多くの天体と、新しい宇宙観に夢がふくらむ。
ミリ波・サブミリ波において成果をあげた野辺山宇宙電波観測所の一部も、チリへ移転する予定である。
参考文献(本紹介)
ページ先頭へ↑以下の5冊の本のうち、上から4冊は、すばる望遠鏡つくりをライフワークとされる研究者が書いた本である。
『すばる望遠鏡』(家正則、岩波ジュニア新書)
3月21日の自然科学機構主催シンポジウムで講演される家教授が書いた本。ファーストライト時の気持ちなどが率直に書かれていて面白い。本の始めのほうでは、もとは理論をやっていた家教授の銀河の渦巻きの研究などにも触れている。
『世界最大の望遠鏡「すばる」』(安藤裕康、平凡社)
『大望遠鏡「すばる」誕生物語 星空にかけた夢』(子平桂一、金の星社)
『宇宙の謎に迫る日本の大望遠鏡「すばる」SUBARU』(唐牛宏、誠文堂新光社)
写真集として楽しめる。すばる望遠鏡がとらえた天体の美しさに見とれてしまう。この本で必見なのは、chapter.6の、「Who Made Subaru a Reality」である。すばる作りに実際に参加した技術者や元国立天文台長へのインタビュー、寄稿がのっている。
『巨大望遠鏡時代』(野本陽代、岩波書店)
さらに、私はまだ読んでいないが、こんな本もある。
『すばるが見た大宇宙』(沼澤茂美、人類文化社)
『銀河が語る宇宙の進化』(家正則、培風館)
『宇宙の観測』(吉岡一男、放送大学教育振興会)
『成功にはわけがある!「想像力」の正体』畑村洋太郎監修・朝日新聞社
『宇宙の果てまで』(小平桂一、文芸春秋)
『巨大望遠鏡への道』(吉田正太郎、裳華房)
参考ウェブサイト
すばる望遠鏡、宇宙最遠の巨大爆発をとらえる
ページ先頭へ↑すばる望遠鏡補償光学系のガイド星生成用レーザーの開発―揺らぎ補正で空間解像度がハッブル宇宙望遠鏡の3倍にー(理化学研究所)
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