SCI(サイ) | > | 第1回 自然科学研究機構シンポジウム 見えてきた! 宇宙の謎。生命の謎。脳の謎。 |
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キーワード解説
ページ先頭へ↑「見えてきた!宇宙の謎、宇宙全体の謎」 海部 宣男
|宇宙論|宇宙項|ダークマター|ダークエネルギー| |TAMA300|TAO|ALMA| |電磁波の種類(ガンマ線・エックス線・赤外線・可視光・電波)| |系外惑星|ドップラー偏移法|トランジット法| |
宇宙論(うちゅうろん) (参考:理化学辞典)
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本来は自己を含む世界を見る秩序だった考え方を意味するが,自然科学では銀河系以上の天体や宇宙の構造,起源などを論じる研究を指す.近世までは多くの思弁的な議論があったが,18世紀頃から恒星界の実証的研究が進み,19世紀には銀河が一様に分布する今日の宇宙原理に基づく構造論が一般的になり,オルバースの背理,マッハの原理,宇宙の熱的死など,宇宙全体が物理学の対象として論じられた.1920年代には銀河系外世界の定量的研究が可能となり,1929年にはハッブルが銀河の後退(膨張宇宙)を発見した.アインシュタインの一般相対性理論は重力の作用を考慮した宇宙全体のモデルを論ずることを可能にしたので,膨張宇宙は一般相対性理論に基づくモデルでよく説明された.膨張する宇宙は進化する宇宙像を示唆している.1946年にガモフは宇宙初期の高温・高密度状態での元素起源を柱とする宇宙のビッグバン説を提唱した.一方,同じ頃ホイルらは定常宇宙の考えを出して宇宙進化を否定した.しかし,1965年に宇宙の初期が黒体とみなせるほど高密度であったことを実証する宇宙マイクロ波背景放射が発見されるに及んで,定常宇宙論は否定された. 宇宙マイクロ波背景放射強度が非常に等方的であることは,銀河などの天体構造がほぼ宇宙膨張の現段階で形成されてきたことを示している.また,ビッグバン説の動機となった元素の合成についても重水素,ヘリウムなどが宇宙起源であることが明らかにされた.1970年代に入り,素粒子物理学でクォークとゲージ理論が確立するにつれて,超高温状態での空間のインフレーション的膨張(インフレーション宇宙),黒体放射の発生,宇宙バリオン数の形成などが論じられた.加速器のエネルギーを超える素粒子現象の研究には宇宙のビッグバンが格好の材料を提供している.また量子重力の研究にとっても膨張宇宙を表わす時空の形成を説明することが主要な課題である.このように宇宙論は新しい物理学構築の基礎となるものである. |
宇宙項(うちゅうこう) (参考:理化学辞典)
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宇宙定数ともいう.アインシュタインが一般相対性理論の重力方程式に導入した定数Λをいう.通常は正値を考え,この場合は場の真空エネルギーに対応し,万有の斥力を記述する.アインシュタインの静的宇宙では,物質密度を0とするとΛはこの空間の半径RとR=1/Λの関係にあり,またド・ジッター時空では膨張のハッブル定数HとH=c(Λ/3)の関係にある.歴史的には現実の宇宙モデルとの関係で導入されたが,量子場の真空についての理論的観点からはこの形の項は一般に予想されるので,宇宙モデルの値と全く関係ない場合もこの名前でよばれる. |
ダークマター(だーくまたー) (参考:理化学辞典)
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宇宙のビッグバンの初期が超高エネルギー状態であったことから,ニュートリノのような電磁相互作用や強い相互作用をしない素粒子が大量に現在残存している可能性がある.これら弱作用の暗黒素粒子を室内の検出器で捉えようとする試みもある.他方,天文学では銀河団の観測が始まった1930年代からミッシングマス(missing mass)の問題が指摘されていた.天体系の観測から算出される質量には,1)系の天体の速度情報から重力場を推定し,その源として算出される重力質量(gravitational mass)と,2)光度から輝く天体を構成する物質の質量として算定される光度質量(luminous mass),の2つがある.銀河系円盤,銀河ハロー,銀河団,大規模構造などの系において常に重力質量が光度質量を上回り,この差がミッシングマスに相当する.天体系でのミッシングマスが原子物質で構成される暗黒の天体か暗黒素粒子かはまだ明らかでないが,これらを総称して暗黒物質という. |
ダークエネルギー(だーくえねるぎー) (担当:岩間)
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正体はまだよくわかっていないが、宇宙膨張によらず密度が一定で宇宙を加速膨張させるエネルギーをもっているもの。 参照:http://www.kek.jp/newskek/2005/julaug/darkenergy.html |
TAMA300(タマさんびゃく) (参考:)
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1999年夏に世界に先駆けて運転を開始した中型の重力波検出装置。将来のkmスケールの干渉計に必要な技術の開発と、重力波を検出することが目的。 |
TAO(タオ) (参考:理化学辞典:)
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no text |
ALMA(アルマ) (参考:理化学辞典:)
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no text |
電磁波の種類(でんじはのしゅるい) (参考:http://denjiha.macco.co.jp/kind/index.html)
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http://denjiha.macco.co.jp/kind/index.html |
γ線(ガンマせん) (参考:理化学辞典)
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波長の短い電磁波.長波長の限界ははっきり定まっていないが,0.01nm以上まで含められることが多く,X線とかなり重なる.原子核,素粒子のエネルギー準位間の遷移や素粒子の対消滅,対生成などによって放出・吸収される.透過力が強く,電離作用,写真作用,蛍光作用はX線よりはるかに小さいので検出がむずかしい.ベクレルによるウランの放射能発見(1896),キュリー夫妻によるラジウムの発見(1898)以来,α線,β線とともに放射線の1つとしてよく知られ,医療用としてがんの治療その他に用いられている.工業上では,鋳物や溶接部の内部欠陥の探知が重要な用途である.放射性同位元素が多量に作られるようになって,用途は急速にひろがりつつある.メスバウアー効果の発見により,磁性など物性研究にも広く利用されている. |
X線(エックスせん) (参考:理化学辞典)
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波長が0.01〜数十nm程度の範囲の電磁波をいう.短波長側は透過力が大きく,γ線に移行し,長波長側は透過力が弱く,紫外線に移行する.1895年レントゲンが発見したので,レントゲン線ともよばれるが,初期には本性が不明であったことから,(医学関係と)ドイツ語,ロシア語以外ではX線とよぶことが多い.1912年ラウエは結晶によるX線の回折現象を発見し,X線の本質が電磁波であることを明らかにした. |
赤外線(せきがいせん) (参考:理化学辞典)
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可視光線の長波長端の0.76〜0.83μmを下限とし,上限は1mmくらいまでの波長範囲の電磁波.熱作用をもつので熱線(heat rays)ともよばれる. |
可視光(かしこう) (担当:岩間)
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目に見える光。おおよそ400〜700nmの波長の電磁波のことを言う。 |
電波(でんぱ) (参考:理化学辞典)
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周波数が数THz程度以下(Tはテラ,10)の電磁波.ラジオ波または無線周波ということもある.周波数したがって波長によって特性がかなり異なるので,波長の長い方から,長波,中波,短波,超短波,マイクロ波または極超短波などとよばれる.以前は,これらの電波の意味する波長範囲は不定であったが,今では波長0.1mmから10倍ずつに区切ってサブミリ波,ミリ波(またはEHF),センチ波(またはSHF),UHF,VHF,HF,MF,LF,VLFの呼称が用いられる(付録7(小冊子)).電波はふつう,真空管,トランジスターなどによって発生した高周波の振動電流をアンテナに流すことにより放射される.自然に発生する電波は雑音電波とよばれ,対流圏で雷放電や人為的火花放電,ときには火山爆発などに伴うもの,電離層や磁気圏で生じるホイッスラー空電などの低周波自然電磁波のほか,地球外で発生する宇宙電波もある. |
系外惑星(けいがいわくせい) (参考:理化学辞典)
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太陽系の外にある惑星。 |
ドップラー偏移法(どっぷらーへんいほう) (参考:http://www.astroarts.co.jp/hoshinavi/magazine/extrasolarplanet/planet2/page2-j.html)
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http://www.astroarts.co.jp/hoshinavi/magazine/extrasolarplanet/planet2/page2-j.html
今まで発見された系外惑星のほとんどはこのドップラー偏移法により発見されている。 |
トランジット法(とらんじっとほう) (参考:http://www.astroarts.co.jp/hoshinavi/magazine/extrasolarplanet/planet2/page2-j.html)
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http://www.astroarts.co.jp/hoshinavi/magazine/extrasolarplanet/planet2/page2-j.html 惑星の軌道面が、われわれから見て ちょうど真横になっている場合には、惑星が ときどき恒星の前を横切って影になる。そのとき恒星がみかけ上、一時的に減光する。この恒星面通過(トランジット)による減光で惑星を検出する方法 |
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