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キーワード解説
ページ先頭へ↑「蛍光ラベル法で見た生物の発生過程」 田中 実
|胚形成|分化|4D・バイオイメージング技術| |生殖細胞|葉状仮足|遺伝子導入| |ケモカイン|RNA翻訳制御機構|細胞運動| |
胚形成(はいけいせい)* (担当:岩崎)
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生物において胚の形成される過程を総称して呼ぶ。胚発生ともいう。 |
分化(ぶんか)* (担当:岩崎)
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発生の過程で、細胞・組織などが形態的・機能的に特殊化し、異なった部分に分かれること。 初めは純粋に形態学的な特徴についての特異性の確立を対象としてきたが、今日では微細構造の面や特異的な分子の存在、その代謝の特徴などの面から、分化の進行と、分化の結果を把握することが平行して行われる。 |
4D・バイオイメージング技術(ばいおいめーじんぐぎじゅつ)** (担当:岩崎)
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バイオイメージングとは、さまざまな方法・手段によって生体高分子、細胞、組織、器官を2次元または3次元的視覚情報として「見る」技術である。いかにわかりやすい画像を得るか、その画像からいかに定量的なデータを得るかは、高性能なコンピュータシステムの導入にかかっている。 4D・バイオイメージングとはすなわち、細胞・組織など、観察対象のもつ3次元的視覚情報の時間変化をビデオカメラを用いて撮影し、その情報をコンピュータに取り込むことで、4次元的な動画像として記録・解析することを意味する。 |
生殖細胞(せいしょくさいぼう)* (担当:岩崎)
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胚細胞(germ cell)。生殖のために特別に分化した細胞。有性生殖に関係するものは性細胞ともいい、雌雄の配偶子をさし、それらが雌雄間である程度以上明瞭な形態学変化を示すときは、雌のものを卵、雄のものを精子という。無性生殖に関係するものには胞子やレディア体内の胚細胞などがある。なお多細胞生物では、生殖細胞に対して、その他の生物体を構成する細胞全部を体細胞と総称する。 |
葉状仮足(ようじょうかそく)* (担当:岩崎)
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普通のアメーバなどに見られる仮足。ゾル状の内質がゲル状の外質を押しだし、末広がりで先端の円い、または指状の突起として伸びだしたもの。移動と捕食に役立つ。糸状仮足と同様に一時的な細胞小器官で、数や形は絶えず変化する。 |
遺伝子導入(いでんしどうにゅう)* (担当:岩崎)
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遺伝子あるいは遺伝子群を人為的に細胞に導入し、その遺伝子(群)を発現させ、もしくはその細胞のゲノムに付加する操作。その遺伝子導入細胞の子孫の細胞が、個体の一部もしくは全体をなす場合を個体への遺伝子導入という。自然界で生起する感染などの過程を利用した遺伝子導入に、バクテリオファージによる形質導入(細菌)、Tiプラスミドを運ぶAgrobacteriumを利用した遺伝子導入(植物)、組換えDNAウイルス・組換えレトロウイルスを用いた遺伝子導入(動物)などがある。 手法としては、トランスフェクションやマイクロインジェクションが用いられる。植物組織中の細胞に対しては、DNAを吸着した微粒子を高速で打ち込む粒子銃(particle gun)法も用いられている。 |
トランスフェクション法(とらんすふぇくしょんほう) (担当:)
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マイクロインジェクション法(まいくろいんじぇくしょんほう)* (担当:岩崎)
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核に微量のDNA溶液を直接注入する場合と、細胞質にDNAを注入しその一部の核への移行を期待する場合とがある。受精卵の核へのDNAのマイクロインジェクションは、トランスジェニックマウスの作出に利用される。 |
ケモカイン(けもかいん)*** (担当:岩崎)
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特定の種類の白血球の遊走、活性化を制御しているサイトカイン。30種類以上のケモカインが報告され、炎症などでの白血球の浸潤、ホーミングやTh1/Th2バランスの形成、免疫系の形成などに働いている。 胚発生においては、生殖細胞がある位置へと移動するように誘導する、極性を担う物質であると考えられている |
極性(きょくせい) (担当:)
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RNA翻訳制御機構(アールエヌエーほんやくせいぎょきこう) (担当:)
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no text |
細胞運動(さいぼううんどう)* (担当:岩崎)
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細胞の示す能動的運動の総称。細菌の鞭毛運動、アメーバ・白血球などのアメーバ運動、ゾウリムシなどの繊毛運動、ミドリムシや精子などの鞭毛運動、植物細胞や変形菌の変形体の原形質流動、平滑筋や横紋筋の収縮、細胞分裂時の染色体の移動と細胞質のくびれなどが含まれる。これを微細構造と収縮性タンパク質の種類によって、細菌鞭毛系、微小管系、アクチン‐ミオシン系の三つに分類される。そのうち、アメーバ運動はアクチン‐ミオシン系に含まれる。 |
RNA(アールエヌエー) (担当:)
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DNA(ディーエヌエー) (担当:)
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GFP・緑色蛍光タンパク質(りょくしょくけいこうたんぱくしつ)*** (担当:)
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オワンクラゲから発見された、238個のアミノ酸からなる分子量2万7000のタンパク質。65〜67番目のアミノ酸残基の間で酸化による脱水縮合が起こり、励起極大波長395nm、蛍光極大波長508nmの蛍光スペクトルを持つ。オワンクラゲはルシフェラーゼやイクオリンなどで発光し、その光をGFPが吸収して緑色に光る。同種のタンパク質として、サンゴから青や黄、赤に蛍光発色するタンパク質も採取されている 発光タンパク質の発光には、補因子(基質)が必要なことが多いが、GFPはそのような因子を必要とせず、励起光を当てるだけで済む。そのため、GFPの遺伝子を細胞のタンパク質に導入することで、生きた細胞内のタンパク質の局在や挙動を、時間を追って観測できる。この方法は遺伝子発現の解析やタンパク質の相互作用解析などに、幅広く利用されている。 |
翻訳(ほんやく) (担当:)
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転写(てんしゃ) (担当:)
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ビデオ顕微鏡(びでおけんびきょう)** (担当:岩崎)
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光学顕微鏡の像をビデオカメラによって捉え、イメージの拡大、輝度信号の増幅をすることにより、目に見えない像のコントラストが生成され、また、分解能も改善される。ミクロの世界が動く速度も拡大され、動的変化が捉えやすくなる。この手法を用いると、形態観察によって細胞の機能を見ることができる。核、ミトコンドリア、液胞、また分泌顆粒などの動態から、細胞の信号系の研究や細胞の活性化、成長や死の過程の研究を進めることができる。 |
*印は、岩波生物学辞典 第4版を引用・参照。
**印は、見る技術 分子・細胞のバイオイメージング、共立出版(1998)を引用・参照。
***印は、日経バイオ最新用語辞典 第5版を引用・参照。
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