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永山先生の講演内容
ページ先頭へ↑永山 國昭 生理学研究所教授 |
永山國昭教授より
ページ先頭へ↑要約
ページ先頭へ↑透過型電子顕微鏡(TEM)の分解能は現在0.05nmに到達している。しかしソフトマテリアル(生物材料、有機材料)を対象とした時、この分解能が実現することはない。低コントラストと電子線損傷の壁が立ちはだかっているからである。
今回の講演は、このTEMの2大問題の内、低コントラスト性が位相差法で解決され、無染色生物電顕分野が生まれたという報告である。
位相差法はTEMの発明以来60年の宿題であった。多くの試みはあったが、種々の技術的困難のため位相差TEMは実現されなかった。われわれナノ形態生理グループでは、過去7年間の努力によりこの宿題をほぼ完全な形で解決することができた。この高性能(高コントラスト)TEMにより現在次のような生物の分野が切り拓かれつつある。
i) 1分子DNAの塩基配列の直読と超高速DNAシーケンサー
ii) 蛋白質の1粒子構造解析法
iii) オルガネラ・細胞の構造生物学
iv) ウイルス感染過程の解明と病理診断
v) 細菌の感染症研究と病理診断
なぜ位相差法か?
ページ先頭へ↑■蛋白質の労働現場をイメージングする
■光学顕微鏡における4つの像観察法
■電子顕微鏡における2つの像観察法
■シアノバクテリアの通常像と微分型位相差像の比較
位相差電顕のしくみ
ページ先頭へ↑■蛋白質分子(フェリチン)を観察したときの通常法とゼルニケ位相差法の比較
■空間フィルタリングによる微分干渉法≡ヒルベルト微分法
位相差電顕の応用
ページ先頭へ↑■蛋白質分子の立体構造解析
■電顕-光顕ハイブリッド法によるナノバイオロジー
■オルガネラ・細胞の構造生物学
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